「治療院を開業したいけど、今働いている治療院の固定収入がなくなるのが怖い。」
「安定するまで治療院を週末開業して少しずつ集客したい。」
こう考えている治療院の先生は、たくさんいらっしゃいます。
しかし、結論からお伝えすると、治療院の週末開業はまったくオススメできません。
週末開業は治療院開業における、よくある失敗の原因とまで言えるでしょう。
今回は、この治療院の週末開業がなぜオススメできないのかを、詳しくお伝えしていきます。
もくじ
週末開業は集客で失敗する
治療院の週末開業がオススメできない理由として、まず集客の難しさが挙げられます。
なぜ、週末開業での集客が難しいのか。その理由は2つあります。
1つ目は、単純に営業している日が少ないことです。
本格的な開業よりも営業日が少ないため、当然、その分集められるお客さんは減りますね。
2つ目は、イメージです。
これは、「治療院の週末開業」が、どう見えるものなのかを考えることでわかります。
週末営業は、先生側から見ると、現在働いている治療院での収入を維持しつつ、週末だけで少しずつお金を稼げる良い方法に見えます。
ですが、反対に、お客さんからはどう見えているのか、ということを考えてみましょう。
お客さんから見れば、週末しか開業していない治療院というのは、副業やアルバイト、小遣い稼ぎに見えてしまうのです。
これでは、「あそこの先生はテキトーにやっている」と思われても仕方がありません。
お客さんからそんなイメージを持たれていては、まともな信頼関係が築けませんから、続けて通ってくれるお客さんを確保しづらく、集客がとてもむずかしいのです。
週末開業ではお客さんを治療できない
そもそも治療院の仕事をする以上、本当に困っているお客さんに対応するためには、週末だけでは足りません。
例えばこれがリラクゼーションサロンであれば、週末だけの開業や、夜遅い時間の営業でも問題ないでしょう。リラクゼーションサロンは、心身の疲れを癒やすことを目的としており、絶対に通わなければいけない、というものではないからです。
しかし、治療院では、慢性疾患に対して根本原因からあたっていこうとすると、週3回以上の継続的な治療が必要になるお客さんもいらっしゃいます。
そんなお客さんが来院した場合でも、週末開業では「また来週来てください」としか伝えることができません。
これでは満足に治療することができません。
また、いつまでも症状が改善されないお客さんからは「あそこに通っても意味がない」と思われ、信頼も失ってしまいます。
お客さんの治療を目的とする以上、「治療院」という仕事自体が、そもそも週末開業に適していないのです。
週末開業では治療院の競争に勝てない
そもそもお客さんは、平日も営業している治療院と、週末だけしか営業していない治療院で比べたときに、どちらを選びたいでしょうか?
当然、平日も営業している治療院を選びますよね。
現在、治療院業界は、競争が激化していると言われています。
お客さんに来てもらえるように、さまざまな集客方法を試し、本格的に頑張っている治療院でも、うまくいかないことは珍しくありません。
このような状況下で、週末だけ開業して楽にお客さんを集めたい、という考え方は、全く通用しないのです。「週末開業」というだけで、お客さんから選ばれづらくなる、ということを理解しましょう。
治療院の週末開業は決して低リスクではない
「たくさん集客できなくても、低リスクだからやったほうが良い」と考える方もいらっしゃいます。確かに、週末開業だけでも、ある程度の売上を作ることは可能です。
週末に1回だけ開業して、月に4日間で20万円、または週2回開業して月に40万円、というように、副業としてはカタチになるでしょう。ですから、治療院の週末開業自体は否定しません。
しかし、週末開業でお客さんを集めてから、本格的な開業に移行しようと考えている場合、このやり方は危険です。むしろ、先に述べたお客さんからの信頼を失うリスクを考えると、本格的な開業が難しくなる可能性もあります。
週末開業で一度悪い評判がついてしまうと、その後本格的な開業をしたとしても、評判を回復させるのは難しいものです。
いずれ本格的な開業を目指すなら週末開業は危険
中途半端な考えを持って治療院を週末開業することは、本格的な開業への移行を考えている方にとって、決して、低リスクの安全策ではありません。
目先の利益にとらわれて週末開業を始めてしまうことは、むしろ本格的な開業の失敗の原因にもなります。
失敗せずに長く続く、本格的な治療院をつくっていきたいのであれば、週末開業から始めるのではなく、初めから本格的な開業に向けたステップを踏みましょう。
また、副業での週末開業を考えている方は、集客方法や、お客さんとの信頼関係の築き方、治療頻度など、さまざまな問題があることをしっかりと理解して取り組みましょう。
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