マーケティング

治療院マーケティングの罠:松竹梅理論の危険性

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治療院経営は、時として他業種では定石とされるマーケティング手法が、思わぬ落とし穴となるケースがあります。

今回は、そんな「注意すべきマーケティング手法」の1つとして、「松竹梅理論」についてご紹介します。

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大前提:治療院経営はサロン経営とは全く別物

少しネットで検索してみると、治療院経営とサロン経営を一緒くたに同列で語っているコンサルタントが多いのです。

ここではっきりと治療家の先生に覚えておいて欲しいことは、

治療院経営は「健康を扱っている」という点で、サロン経営とは別物である

ということです。

治療院はマッサージやリラクゼーションサロンとは違い、治療を提供する場所です。

世の中に出回っている様々な経営ノウハウや集客テクニックについて学ぶ前に、どうか今一度、この前提を常に意識しておくことをオススメします。

松竹梅理論とは何か

では、松竹梅理論とは一体何かについてご説明します。

松竹梅理論は、一般的なマーケティングにおいて定石とされる手法の1つです。

消費者を対象としたマーケティングにおいてはメジャーで、古くから存在する手法だとも言えます。

例を挙げます。

レストランで顧客がコース料理を注文する際に、

  1. 松コース:10,000円
  2. 竹コース:7,000円
  3. 梅コース:5,000円

といった3つのメニューを提示されると、実に6割以上の人が、ミドルクラスの「竹コース:7,000円」を注文すると言われています。

安すぎず、だからといって高すぎることもない。

ちょうど良い真ん中を選ぼう…という心理が働く訳です。

優柔不断な人が多い日本の国民性に非常にマッチしたマーケティング手法だとも言えるかもしれません。

この理論は、レストランだけでなく、美容サロンや家電量販店、継続課金ビジネスなど、多様な分野で当たり前のように導入されています。

治療院ビジネスで松竹梅理論を使ってはいけない理由

では、治療院ビジネスにおいてこの「松竹梅理論」を採用するべきか…というと、答えは「NO」です。

なぜなら治療家は、「健康」を扱った仕事である以上、常に患者にとって「最善の治療」を提案するべきだからです。

あなたの親族やとても大切な人が、体の不調をあなたに相談してきたら、あなたはどのように対応するでしょうか。

きっと、自分の知り得る知識と技術を総動員して、全力で最高の治療を提供することと思います。

なぜなら、それが相手の健康にとっても最善の方法だからです。

治療家は、常にこのマインドを患者1人ひとりに対して常に持ち合わせておかなければなりません。

そして、「常に最高の治療を提供する」というマインドを持った場合、「松竹梅理論」は、治療院経営にはふさわしくないことが理解できると思います。

まとめ

いくつかの治療プランを提示して、患者にそれを選ばせる…という行為は、見方によっては「治療家が治療にコミットしていない」と取られる可能性だってあります。

したがって、治療家が常に患者に提案するのは「松」のプランでなければなりません。

補足的に言えば、常に「松」のプランを提案し続けるためには、制限のある保険治療から脱却し、自費中心の院経営に以降する必要があります。

この点についてもおいおい記事としてまとめあげますので、続報をお待ちください。

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