前回のコラムで、自賠責依存型の経営が危険であることはすでにお伝えしました。
これに加えて言えば、この先の業界の展望を考えると期待してはいけないと言えるのが、保険診療と美容整骨(美容鍼)です。
今回のコラムでは、その理由についてお伝えします。
もくじ
治療院経営における美容整骨(美容鍼)の未来
治療院経営という視点で見ると、美容の患者は魅力的かもしれません。
生涯顧客単価で言えば、50万円~100万円レベルの患者になると思います。
美容整骨・美容鍼という市場は、これだけ客単価が高い市場です。
ですので当然のように、大手がかなり力を入れている分野でもあります。
大手の院となってくると、そもそもの設備が違います。
町の小さな一人治療院だと、
- Q…クオリティ
- S…サービス
- C…クレンリネス
といった部分で、まったく太刀打ちできないでしょう。
あなたが男性の治療家だとしたら、男性1人で女性に対して美容鍼・小顔といったことをアピールしたとして、果たして大手に勝てるかどうか…という話になる訳です。
保険中心の経営に未来はない
保険中心の経営にこの先未来がないことは、先生もすでにご存知だと思います。
保険依存からいち早く抜け出し、自費型の経営にシフトすることをおすすめします。
日本の保険制度は素晴らしい
誤解して欲しくないのでお伝えしておきますと、日本の保険制度(国民皆保険制度)は世界的にも素晴らしい制度です。
これについては、海外の医療事情を少しでも知っている人であれば誰もが理解していることです。
全ての国民が、3割負担で医療を受けることができる。しかも、特殊な先進医療以外であれば、全て3割負担で受けられる。
このような制度があるのは、世界でも日本だけです。
しかも高額医療制度で最大でも月額9万円以下という安さです。
海外の医療費はとんでもなく高額で、ちょっとした診療を受けるだけで10万円近くかかります。盲腸のような簡単なオペでも500万円以上かかることもあります。
このような状況を知っていれば、日本の国民皆保険制度が素晴らしいことは、誰でも理解できるのではないでしょうか。
保険中心の経営を避けるべき理由
ただし、「整骨院、鍼灸院で保険を積極的に使おう」というのは全く違う話になります。
保険中心の経営に未来がない理由をいくつか挙げると、
- 保険適用範囲の患者が少ない
- 縮小マーケットである
- 法令違反のリスクがある
- 治療家としての自尊心が損なわれる
- 患者にも調査書などで迷惑がかかる
- 保険適応範囲では治らない
など、数々の理由があります。
結論:保険診療・自賠責・美容に依存しないこと
10年、20年と続く経営を実現したいのであれば、保険診療、自賠責、美容に依存した経営は避けたほうが良いといえるでしょう。
紹介が紹介を呼び、地域で愛される繁盛院になれるよう、自費中心のまっとうな経営を実現できるようにすることをおすすめします。
7,225人の治療家が受講してきた動画セミナーで、
無料で治療院経営について学んでみませんか?