マーケティング

治療院マーケティングの罠:返金保証の落とし穴

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治療院経営は、サロン経営とは別物です。

健康を扱う仕事である以上、1人ひとりの患者と真摯に向き合い、治療家としてリーダーシップを発揮しながら治療にあたる必要があります。

今回解説するのは、治療院が注意すべきマーケティング手法の1つ、「返金保証」です。

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返金保証とは何か

返金保証は、通信販売などでよく見受けられるマーケティング手法の1つです。

テレビコマーシャルや雑誌の広告枠、新聞の折込チラシなどで、トレーニング器具や健康サプリメントが

  • 「完全返金保証!」
  • 「満足できなければ全額返金!」

と謳っているのを、目にしたことがあると思います。

また、治療家向けの各種コンサルティングサービスや、各種情報商材・セミナーなどでもよく見受けられると思います。

この「返金保証」をベースとしたマーケティング手法は、正式には「リスクリバーサル」と呼ばれるものです。

日本でも著名なアメリカのマーケッターである「ジェイ・エイブラハム」が提唱し、日本でも多くのビジネスが取り入れいています。

このリスクリバーサルの真意は、「顧客が被るリスクを販売側が被る」という点にあります。

「商品の価値がわからない・満足できるかわからないのに、お金を払わなければならない」

という顧客のリスクを、販売側が逆に負担してあげる訳です。

「満足できなければ返金できる。だから、実質ノーリスクで買うことができる」

という心理が、商品やサービスの購入の心理的な壁をなくすことができる…というカラクリです。

(近年では、通信販売業以外でも目にすることが増えてきましたので、将来的にはこの手法も当たり前になるのかもしれません)

治療院が返金保証をやってはいけない理由

では、なぜ治療院が返金保証をやってはいけないのか。

その理由は至ってシンプルで「患者に不誠実だから」です。

マッサージやリラクゼーションサロンであれば問題ないかもしれません。

ですが、治療院は「健康」を扱ったビジネスであり、提供するのは「治療」です。

例えばの話ですが、医者が「手術に失敗したら全額返金します」とあなたに伝えたら、その病院に行く気が失るのではないでしょうか。

「健康」は、非常にセンシティブなテーマです。

人には相談しにくい症状を抱えている人や、長年悩まされている症状を抱えている人もいます。

それぞれの事情を抱えた患者が治療家に求めるのは、返金保証などではなく「必ず良くなる」という自信と希望なのです。

まとめ:返金保証は時としてデメリットになる

治療院経営において、返金保証がデメリットになり得ることがおわかりいただけたでしょうか。

マッサージやリラクゼーションサロンのように、単なる娯楽サービスであれば問題ないかもしれませんが、治療家として活動しているのであれば、患者に対して真摯に向かわなければなりません。

当たり前のように他業種で採用されているマーケティング手法が墓穴を掘ることになりかねませんので、しっかりと考えることをおすすめします。

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