今回のテーマは料金システム、とくに「継続課金システム」についてです。
継続課金(サブスクリプション)システムは、ビジネスモデル的には非常に優れているモデルかもしれません。
ですので、それを院経営にも導入し、会員制度・月額定額制・月額課金システムを取り入れている院もあるようです。
ただ、治療院が継続課金システムを導入するのであれば、細心の注意が必要になります。
継続課金の大原則とは?
継続課金システムは、ある原則の上になりたちます。
それは、「顧客が好きなときに好きなタイミングでサービスを受けることができる」という原則です。
この原則を無視して、単純に毎月お金がかかるだけの仕組みにしてしまうと、後々大きな問題を発展させる要因になってしまうでしょう。
継続課金がうまくいくケースとは
継続課金システムでメジャーなのは、フィットネスジムです。毎月8000円とか10000円といった定額のお金を支払えば、いつでも通い放題…といったサービスですね。
いつでもそこにある器具やスペースを利用して運動することができる…といったサービスを、いつでも好きなときに受けることができる訳です。
NETFLIXやHuluのようなビデオストリーミングサービスも継続課金システムになっていますが、これも「24時間いつでも好きなときに利用できる」といった前提に則ったサービスです。
フィットネスジムもビデオストリーミングサービスも、料金は毎月発生する対価として、常に利用可能なサービスを提供する…というモデルが成り立っています。
一方治療院の場合は、いつでも好きなときに治療を受けられるという訳ではありません。
治療家の数にもベットの数にも限りがあります。毎日すべての患者さんが来院されてしまったら、院経営は成り立たなくなるでしょう。
牛角の継続課金システムはなぜ失敗したか
最近だと、牛角が継続課金サービスとして「月額○円で焼肉食べ放題」というサブスクリプションサービスを導入しましたが、その結果店舗が常に満席状態になってしまい、サービスを受けられない人が続出したため、短期間で終了になった…という前例もあります。
同様に、治療院でも「受けたいときに治療が受けれない」という状況が発生するはずです。
「本当に困っているのに利用できない」というケースのほうが圧倒的多数かもしれません。
通院をしない、できない、施術を受けられない…という状況であっても料金が発生してしまう…という状況は、患者さんにとって大きな違和感になります。
引いては負の口コミが生まれ、院の経営に悪影響になってしまうリスクがある訳です。
継続課金システムには細心の注意を
巷では、会員制度・月額課金を推奨する人もいますが、あまり誠実ではないな…というのが私の意見です。
原則をしっかり理解したうえで、その手法でどのような結果が起こり得るのか、フラットに考えられる様になると良いでしょう。
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